子どもたちの自死を前に、教員は何ができる?

中学校三年生の学び直しに付き添ってわかったこと

 現在の中学生は、史上最高の詰め込み教育の中にいる。英語の内容は、小学校での学習を前提として中学校で仮定法まで学ぶ。これは高校教育を先取りしている。公立中学校でも、実用英語検定の受験が学校でできる。読み書きだけでなく話す聞くを含めた四技能が試される。

 戦後の高度成長を支えた「詰め込み教育」より、現在の義務教育の方が内容が多い、しかもそれを週五日で実施している。長期休業は短くなる一方で、驚くほどの量の宿題が出される。かつて、家庭に主婦がいたときには家庭教育をそれなりに担うことができた。しかし、両親が共働きする現在では塾や個別指導に外注しないと回らない。

教員も生徒も明日もこの学校に来たいと思える学校・命を大切にする学校

 一斉授業を静かに聴き、指示通りに課題をこなし、宿題を期限までに出す。小テスト+定期テスト前にそれなりの問題演習をこなし、生徒は校内順位を学習成果と考え、教員は学力・学習状況調査の結果を勤務評定と考える・・こんな無限ループにはまっているように見える。

 不登校生徒は35万人を超えて、自死を選ぶ生徒も毎年千人に迫る。無限ループの只中にあっても、子どもたちが健やかに育つように願う取り組みは全国のあちこちで続いている。そのような一隅を照らす人々を知ることで、その人たちとつながることで、同じ学校にいつもの先生がいていつもの生徒が集まる学校を輝かすことはできると思う。