子育ての苦境を想う

英語を学ぶ負担が確かに存在する

小学生で習う英単語の数は、文部科学省の学習指導要領で600~700語程度と定められている。これは、明らかに小学校で英語を学ぶようになる前の子どもたちには、課せられていなかった学習内容だ。全ての単語を書き取りで覚える必要はないとされているが、中学校段階では書ける必要がある。

現行の学習指導要領では、小学校で学ぶ600~700語を加えて2,200~2,500語程度となっていて。中学校単独では1,600~1,800語が目安とされている。これは以前の指導要領での目標数(1,200語程度)から大幅に増加している。PISAショックは既に克服されていると考えていいのに、これは厳しい。

https://www.asahi.com/edua/article/14410757

加えて、これまで高校生で学んでいた現在完了形・仮定法も、中学校で学ぶようになっている。感覚的には、中学校三年生が高校一年生の内容を学習していると言える。

漢字は学年に配当されたものを書き取りで覚える
小学生が6年間で習う漢字の数は、文部科学省の学習指導要領で定められた1,026字、小学校三・四年生は年間200字を書き取りで学習する。これを上記の英語学習と並行して学ぶ。毎日の宿題が多いと保護者の皆さんが嘆いているのに、ICTを活用して働く現在でも、書き取り学習が続いている。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syo/koku/001.htm

学習の成果は毎年の全国学力・学習状況調査によって計測される

全国の小学校六年生と中学校三年生が調査対象になっている、サンプリング調査ではなく悉皆調査である。増えた教育内容を着実にこなしながら、育成したい学力を意識して・日々の授業のデザインを考えないといけない。

教員にとって凄まじいノルマが課せられているように見える。反復学習は宿題として切り分けて、学校ではポイントを絞って授業に臨まないとこの状況は克服できないだろう。

不登校になる子どもたち

これまで出会った子どもたちは、自己中心的で怠けるような子どもではなかった。日々の学習を真面目にやろうとしたに違いない。そのような子どもたちが、もうこれ以上は・・・宿題もできない、授業にもついてゆけない・・・となったのではないかと疑うようになってきた。

日々の宿題が大量にでることで、家族への負担も大きい。教育を受ける子どもたち目線から見た教育の現状にもっと目を向けよう。そして、学校に来ていない子どもたちの教育を受ける権利の保障について考えよう。

子どもの権利条約を指針にして

4つの原則に中に、子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)が謳われている。子どもに関することが決められ、行われる時は、「その子どもにとって最もよいことは何か」を第一に考えます・・と。

ある中学校三年生は「授業を減らして、休みを多くしてほしい」と中学生の主張に書いていた。学習指導要領が改訂されるときに、教育を受ける側の子どもたちの立場が考慮されることはなかった。選挙権がない子どもたちの声なき声を聴き、忙しくて陳情すらできない子育て中の保護者の声を聴き、次期学習指導要領が改訂されることを祈る。