自分のこと、よくわかっていますか?

いまどきの生徒たちは、写真も動画もスマートフォンで撮影してしまいますが、一眼レフカメラで撮影した画像を見せると「これは違う」と言います。違いがわかるようです。確かにレンズを交換すると、世界の見え方が変わります。広角レンズの視点で周囲を広くとらえる人もいれば、望遠レンズの視点で対象をしぼって捉える人もいるようです。マクロレンズで近寄るとまた一味違う視点が手にはいります。そのような気づきにつながる機材で写真を撮影する機会を提供します。

撮影した画像を共有することで、一人一人の視点の違い(世界の見方の違い)をわかることができます。プロジェクタを使って、写真を100インチ程度の大画面に投影すると、わいわい・がやがや語り合う楽しい時間を過ごせます。近頃のカメラの解像度はとても高いので、拡大すると予期せぬモノが写り込んでいることもあります。探究的な学習の前段階の、アイスブレイクを兼ねた活動に使います。同じ時間・同じ場所にいても、見ている世界が違うとわかることは、自分を大切にすることであり・他者を尊重することのはじまりです。

フリースクールに来てくれる子どもたち、あなたがたは生まれてから20年にも満たない月日の中で悲しいこと・苦しいことに出会ってきたのだろう。あなたの眼差しは悲しいこと・苦しいことを捉えてきたんだろう。この世界は悲しいこと・苦しいことでいっぱいのように思えてしまう、だけど・・・そればかりではない・・・と。