秋のうつ:どう向き合うか?

秋分の日を過ぎると、目立って日没が早くなり夜が早く来る。この時期に気分が沈む人が少なからずいる、いまは亡き父もそうだった。人類はどの季節でも元気で過ごすのが普通と思い込んでいると、秋から冬に気分が沈むことが悪いことだと思ってしまう。

昆虫を見てごらん、夏には元気だった連中はもう数もまばら。セミの類は秋分の日には多くが店じまい、まるで「海の家」のように。多くの昆虫は気温が20℃を下回ると人目につく活動はできない。交尾・産卵して、来年を次世代にゆだねて去ってゆくものもいる。

動物全体を見渡すと、秋から冬に活動を低下させるのは生きていく上で理にかなっている。そういうことで、ヒトを活発にするセロトニンというホルモンも、秋・冬には春・夏に比べてぐっと少なくなるということが知られている。

セロトニンについて学ぶ

タンパク質をつくるアミノ酸の一つにトリプトファンというアミノ酸がある。一番下にカルボキシ基(-COOH)が、そのにアミノ基(-NH2)がついている、これがアミノ酸の基本。側鎖にNHを含む5角形と6角形が融合したインドール環がついている。

牛乳・バナナ・ナッツ(私の好物ばかり)には、トリプトファンが多く含まれているらしい。日光を浴びると、体内に吸収されたトリプトファンを、少し加工してセロトニンができる。カルボキシ基(-COOH)がなくなったので、セロトニンはアミノ酸ではなく、アミンのなかまになる。インドール環にヒドロキシ基(-OH)がついて、これで幸せホルモン『セロトニン』の完成。

秋から冬にかけて、幸せホルモン『セロトニン』を求めるならば、牛乳・バナナ・ナッツを食べて、昼休み・日没前に外に出て日光をたっぷり浴びよう。だけど・・・・学校に行ってないから外出しにくい・・・という方々は、夕食の食卓にろうそくの火を灯そう。音楽はバッハのクリスマスオラトリオ、来るべきクリスマス(=冬至)を思い、また明るい日光が降り注ぐ季節を待とう。

年末に海の暖かい沖縄に行くのもおすすめ、緯度が低く日光が力強い。そして、本州より西にあるので日没の時刻が遅い。沖縄の人々が穏やかなのは、気温と日光の影響もあるのかな?そこでクリスマスを迎えてみたら、心もからだも幸せになるだろうなぁ。新年をむかえたら、日が一日一日長くなるのがわかる・・・そこまで耐えてくれ!!

未分類

前の記事

国際バカロレアの世界
未分類

次の記事

火曜日コースを暫定開講